BUMP OF CHICKENのMVも丸ごと抱きしめるよ
BUMP OF CHICKENがこれまでUPしていなかったMVの作品たちが5月4日 18時にUPされた。
また、パッケージ化もされているライブツアー、【TOUR 2017-2018 PATHFINDER SAITAMA SUPER ARENA】のライブ映像も期間限定にでの公開がされた。
「BUMP OF CHICKEN TOUR 2017-2018 PATHFINDER」のライブ映像をバンドの公式YouTubeチャンネルで期間限定公開しました!更にこれまでYouTubeで公開されてこなかった楽曲のMVも一挙公開しましたので、この機会に是非チェックしてみてください!https://t.co/ygdWw0X60S
— BUMP OF CHICKEN (@boc_official_) 2020年5月4日
楽曲について深く語っている記事はまだ書いていないが、このタイミングに今回取り上げるMVと一緒に楽曲にも触れて書きたいと思う。
・アルエ
ボーカル、藤原基央さんがアニメ、エヴァンゲリオンのキャラクター綾波レイに本当に恋をしてそれを歌った楽曲。
イントロからギターのざらついたグランジ、パンク系の要素と荒っぽいがリアムギャラガーばりに唯一無二な声でリズミカルに不器用な少年のような優しい事を歌っていて凄く藤原基央の優しさとぶきっちょな面が出ていてクスっと笑えるのに真面目で一生懸命に歌っているから全然からかえない。女性に生まれなおして聴きたいとすら思ってしまう
素朴な少女をまるで触れずに包み込んでやろうとばかりな歌詞が凄く安心する。
そういう男に私もなりたい。
MVは当時のライブ映像の記録とメンバー4人がじゃれ合っているシーンがあってライブ映像に切り替わると全然さっきまでじゃれておちゃらけた4人とは違うギャップに惚れる。
イチオシポイント:ギターのヒロさんの変顔が癖になる(笑)
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・ハルジオン
イントロが綺麗なギターのサウンドで淡々と花と人間の成長とをかさねて巧みな比喩表現が光り、『~♫ ゆれることなくゆれる ゆるぎない信念だろ』という最後の歌詞にはグッとこれからも生きていこうと、持っていた自分の信念とかに自信をくれる名曲。
MVではところどころ歌の内容に合わせてるようにメンバーそれぞれ一人一人だけをそっと移すところが人生の葛藤を重ね合わせているようでこの表現によって凄くリアリティを感じさせられる。
ハルジオンというのは春の花。
花言葉が「追走の愛」だからこれまた痺れる。
(注:MV中の花はハルジオンではない)
これまでバンドの活動の休止もメンバーの変更もなく活動を続け、若手が増える中それでも今なおストイックで謙虚でい続けるバンプはまさに”ハルジオン”のようなバンドであると言えるんじゃないだろうか。
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・オンリーロンリーグローリー
BUMP OF CHICKEN「オンリー ロンリー グローリー」
ギターの音色が突き抜けていくように軽やかなメロディとリズムでテンポが速いのにじっくりを聴くとすっと入ってくる踏み止まっている足を踏み出させてくれるような押しつけがましくないのに応援歌として聴こえる歌の一文一文の間のとり方が一歩一歩足を歩ませてくれる。そんな気がする。
MVを初めて見た時自分はとにかく藤原基央さんがつけている手袋がカッコいいなーとみていたことを覚えている。MV毎度のことだが曲が終わるときのメンバーが向き合って終わるっていうのはやっぱりカッコいい。ライブでもこういうのを何度も見るが凄くビシッと終わる感じがたくましく思える。
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・花の名
映画、[ALWAYS 続・三丁目の夕日]のテーマソングとして作られた楽曲。
沢山の花がある中からたった一本選ぶ事と、様々な人たちがいる中でたった一人の人を選ぶことを重ねそれを運命だと表現し、お互いにも、誰にも待っている人がいてそれらの出会いを大切に感じさせてくれる名曲。
歌の冒頭では藤原基央らしい『~♫ 簡単な事なのにどうして言えないんだろう?言えない事なのにどうして伝わるんだろう~♫』には照れくさい性格が見える優しさを的確に表現していてとても奥手な人を共感させてくれる。
がつがつ行く感じでは無いのに、人を置いてけぼりにしない『みんな』という言葉にはあ、自分の事もか、となって出会いを大切にないがしろにせずに大切にしないとなと思わせられる。
ずっとMVでは、オレンジ色に夕陽のかかる草原で演奏し歌っている。
それがとてもあたたかい。
最後にはメンバーが背を向け街に向かって4人歩いていくところがカッコいい。
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・真っ赤な空を見ただろうか
言葉がシンプルに入ってくるのがバンプの魅力的なポイントの一つ。
テンポが速いのに言葉が分かりやすい。時々「ん?」と遠回しな言い方をしているのもあるが撫でるように言いたいことを言っていて何がしたいのかという事を具体的に伝わってくる。
『COSMONAUT』収録の『宇宙飛行士への手紙』でも歌っているが、『~♫ 言葉で伝えても伝わったのは言葉だけ』という歌詞に通ずるが、『ため息の訳を聞いてみても自分のじゃないから分からない』と、この曲ではそれに着目して、伝わらないからこその良さを歌っていて人間関係で起こるような葛藤もなんだか肯定してくれているような気がする。
ライブ映像を使ったMVで、ライブ演奏中の4人それぞれの姿を映像で横並びに編集しているところがこの曲が歌っている『~♫ 二人が一つだったなら出会う日など来なかっただろう~♫』という言葉の意味が深く伝わってくる。一人一人が、一人を立て、一人一人に立てられているという”存在感”を示しているようなそんな気がする。
活動を続けるバンプをこれからも追い続けたい。気づいているのかも分からない。だから、せめて続けたい。
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・beautiful glider
BUMP OF CHICKEN「beautiful glider」
個人的に演奏のセッション感が心地良いなと思う楽曲。
ギターの軽快なメロディに寄り添うベースと盛り上がるところでリードするドラムがもう完璧で好き。
歌詞は勇気の出せないことを自分だけじゃないんだと思わせてくれて安心する。
それを『beautiful glider』という表現平然とされるとネーミングセンスが的確でもう末恐ろしいぐらいだ。
生きていることを飛んでいるグライダーと重ねて、『~♫ ぶつかってぐらついて絡まってたりしないか~♫』には現実生きていてぴったり当てはまっていて共感してしまう。わけでありまして好きです。
この4人が向かい合うように椅子に座って演奏しているというシンプルな感じのMVにはこれだけで安心する。
4人のかざらないフランクで身軽そうなところを表していてこちらも身構えないで観て聴いていて安心していられる。
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・ゼロ
ゲーム、ファイナルファンタジー零式 のテーマソング。
イントロからして世界観が見える。
明るい曲ではないが、やはり歌の世界観を見事に表現してくるところもバンプの魅力で毎回次はどんな表現をするんだ?と期待が溢れて待っている。
不安になっている時、『~♫ こわかったら叫んで欲しい 隣にいるんだと知らせて欲しい~♫ 震えた身体で抱き合って一人じゃないんだと教えて欲しい~♫』
この歌詞を思い出すと言葉にぬくもりがあって心が包まれたような気持ちを覚える。
不安になったりしたとき、この歌詞を思い出すと我慢して自分の弱い部分をさらすことの抵抗が無くなるような、そんな気がする。
MVの影絵のようなアニメーション映像には具体的な表現過ぎず、少し曖昧なことによってニュアンス的に想像とかできて面白い。
演奏する4人と、足踏みをして歌っている藤くんがかわいい。
・宝石になった日
意外とテンポが速い歌なのにふわっとギターの音色でゆっくりに聴こえて個人的に不思議な白昼夢的な感覚を覚える。
出会いや別れ、生きていく事について歌うことがテーマになりやすいバンプとして新鮮だけど懐かしい感じがする。タイトルの通り『宝石になった日』というのは歌の中で歌っている出会ったことを”かけがえのない日"『宝石になった日』と表現していてそれまで歌っていたことの上を行ったような歌詞でマイナスな言葉を持ってきてから持ち上げるというパターンが無いのにちょっと違和感を初めて聞いた時感じた。
どちらかというと寂しさを抱えていることを肯定しながら歌っているというのが新鮮。
ライブ映像が使われることがやはりバンプは多く、そのどれも楽曲によって見え方がちがい、見ていて楽しいし、今作では前作あたりからライブ映像も電子的にカラフルなものが増えていて時代の成長とともに変化していっているBUMP OF CHICKENというもはや概念が好きである。
そして、MVを見るたびにライブに行きたくなるわけでありまして、チケットをとるのも困難でありまして……。
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・Aurora
ドラマ、『グッドワイフ』の主題歌に制作された楽曲。
言葉が最近は具体的な言葉が使われるような気がするなと思ったけどやっぱりバンプっぽいなという言葉選びにどう表現したらいいのか分からないが、俯瞰して苦しんでいる当事者の表面をなぞって、背中を押すように『~♫ それでも続けてきただろう~♫』にはこぶしを握って踏み出そうと思える。
怖気づく者を肯定して、それでそっと不安をぬぐってくれるような歌詞の選び方は藤原基央さんしかできないんだよなーと思う。
MVはとにかくカッコいい。
民族衣装的なのをまとった者達、主人公が葛藤し前進するような心の、意志の強さがカッコいい。負けを意識させないまっすぐな目。女性の演技力に圧倒させられる。
[rakuten:book:19557102:detail]
あとがき
そんなこんなで各アルバム(THE LIVING DEADを除く)のBUMP OF CHICKENの今回新規にYouTubeにてアップされたMVと楽曲について語りました。
勿論今回取り上げたのが全てではなく、ほかにも名作がほかにもたくさんある。
歌詞が抜群に救世主な『メーデー』や、自問自答して前進していく『ロストマン』とか……とかとか。
とにかくいろいろやっぱいいなと思った。
こうしてずっと聴いていられるのはバンプのメンバー同士がなにより仲が良くて歌詞の言っている事の説得力が何と言ってもあるんだよな。
そんな風に思わせてくれるし、MVを作る監督だったり、役者さんだったりも、そういうテーマに従ってそれぞれの作品の色を確立していて全部ひっくるめて好きだから、楽曲だけじゃなくCDもライブもミュージックビデオも丸ごと抱きしめるよ……!!!!ベイビーアイラブユーだぜ!!!!!