RADWIMPS『新世界』歌詞+個人的な感想

 

新世界

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『新世界』歌詞(作詞・作曲:野田洋次郎

「僕と君なら きっと越えて行けるさ」

そう言った君の声が 細く震えていたんだ

あといくつの「夜」と「空っぽ」噛み締めたら

辿りつけるかも 知る人さえ皆無

 

「当たり前」が戻って来たとして

それはもう 赤の他人

 

きっと同じ世界には もう戻らない

「ただいま」と開けたドアの先は「新世界」

僕ら長いこと 崩れる足元を

「上を向いて歩けよ」と眼をそらしすぎた

 

泣いて泣いて泣いてなんかないよ

泣いて泣いて泣いて泣いてないよ

 

「凪いで」「凪いで」「凪いで」泣いてないで

泣いて泣いて泣いて泣いてないよって

 

見てたいものだけに ピントを合わせては

あとはモザイクで 地球を覆ったの

 

僕ら空に落ちてく ビルははがれ堕ちてく

金は皮膚を剥いでく 罵声は跳ね返ってく

生贄は積もってく 運命はイビキかいてる

綺麗な0を描いてさ 新しくしよう「今」

 

キズだらけの迷子だけが 産まれることを

許されたこの地球の上で 何を「優劣」などのたまう?

実況席で今日も構える神よ、何を思う

あなたの眼で見届けたまえ このカタストロフィの結末を

 

「僕と君なら きっと越えて行けるさ」

そう言った君の声が 細く震えていたんだ

夢は覚めるまでは まだ夢ではないさ

嘘がバレるまでは 嘘ではないように

 

「この時空で最期の恋ならば 君と越えて行きたい」

 

淀みきった真実 なんて欲しくないんでしょ

可愛い顔の嘘が 好きで仕方ないんでしょ?

君が勝ちたいなら 僕は負けでいいから

それで嬉しいんなら じゃあ笑顔を見せてよ

 

君と描きたいのさ 揺れた線でいいから

明日の朝あたり 世界を変えにいこうかね

ライブパフォーマンス前の楽曲説明一部

タモリさん(以下タモ)「今日のMステ出演のために曲を作ったんですよね?これは」

洋次郎さん(以下洋)「ハイ作らせていただきました」

タモ、並木アナ「ほぁ…「ありがとうございます」」

タモ「どうでした?作ってみて」

洋「いやぁ…そうですねやっぱ自粛期間なんか鬱々とした気持ちでいたんですけども、ここに向けて曲を作ろうと思ってから、すごく毎日みるみると生命力が沸いてきてとても有意義な時間でした」

桑原/武田「……」

タモ「どんな気持ちで作りましたか?これは」

洋「やっぱり悲しすぎる事が起きて失ったものが沢山あるんですけども、やっぱり僕ら前を向いて未来に向かって生きなきゃいけなくて、その時に社会の仕組みだったり、企業だったり、経済だったり、国だったり色んなものが変わっていくと思うんですよね。そんな中僕たちでどんな未来を作っていこうかっていう思いがすごく強かったので、みんなが想像できるような、みんなで新しい未来を創造していくような気持ちになる曲になればなっていう気持ちで作りました。」

桑原/武田「……」

タモ/並木アナ「「ありがとうございます」」

+楽曲を聴いての個人的な感想

 2020年5月8日テレビ番組のミュージックステーション(以下Mステ)にて ロックバンド RADWIMPS がMステ出演のために書き下ろした新曲『新世界』を無人カメラ及びパフォーマンススタジオにてソーシャルディスタンスを設けたうえでパフォーマンスを披露した。その楽曲の歌詞についての感想を書く。アーティストが楽曲について前述のとおり説明自体はしているから読まなくても別に構わない。

 

現在2020年5月8日自粛期間中。

誰にもいつ安寧の未来が来るのかという事が不明で、未曽有の事態で影響を受けた企業、失った遊び場、失った存在。

そして、その日常に戻ってきて欲しいと思ってはいるものの、自粛している”原因”のそれが失って、自粛要請が無くなったとしても、その後は違う世界、『新世界』であるという事を歌っている。

事実、これまでになかったパンデミックな現象、今なお様々な影響が見受けられる。

この期間を通過したとしても、戻るわけではなく、”その事態が起こった”後の世界”でしかない。

さまざまな問題がこれまであったにも関わらず、今なお問題が残り、それらを改善するにも前進しているつもりでも、本質からは目をそらしていておぼつかない足取りで社会は改善できていない事がいくつもあるという。

「泣いてない」苦からまるで目をそらして、見ていたいものだけを見て、問題を問題視しないで誤魔化しているという。国も、個人も。

もし罵声を紡げ風に吹かれるままに時が流れて、”原因”が誰かに、また誰かに蔓延していく。

個人個人は完ぺきではなく、誰もが問題を持っているもので、その個人たちがその者同士で『優劣』をのたまう。

解決策を出さず、行動を起こさずし『優劣』をのたまう。

そして、気付いたら”汚い”物から目をそらして気分の良くなるものを見ている。

そうして世界が進んでいってしまう。

 

想像だけして、世界は創造出来ない。

けなし合っていたら、解決にはならない。

目をそらしていれば、問題は勿論解決しない。

 

「不器用でもいいから、新しい世界を描こうよ、一緒に。」

 

洋次郎さんがそう言っているような、気がしたよ。

 

 

終わり。

 

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